ケーブルの燃焼試験について

LAPP のカタログに記載のある難燃レベルや燃焼試験は、非常に類似した番号のため、混同されることが多いですが、試験方法は全く異なります。

以下の試験は、IEC 規格に準拠した試験方法となります。

(1) IEC 60332-1-2: 電線・ケーブルの一条垂直試験

難燃材で作られたケーブルの多くが、この燃焼試験に合格となっています。
難燃材とは、例えば PVC やクロロプレンゴム(CR)、PUR などの特殊難燃剤を指します。

【試験資料】:600mm×1 本
【燃焼時間】:ケーブル外径≦Φ25mm 60 秒間
       ケーブル外径>Φ25mm 120 秒間
【判定基準】:自然消火後、上炭燃焼部が上部支持クランプから 50mm以上、かつ下炭燃焼部が上部支持クランプから 540mm以上であること。(図 2.1-1 参照)

図 2.1-1 IEC 60332-1-2: 電線・ケーブルの一条垂直試験

(2) IEC 60332-3: 垂直トレイ燃焼試験

この燃焼試験は「垂直多条燃焼試験」としても知られており、一般的に水酸化アルミニウム又は水酸化マグネシウムを加えた高難燃性の絶縁体及びシース材で構成されたケーブルなどが合格となります。

【試験資料】:3.5m×複数本
【試験方法】:以下 4 種の垂直多条燃焼試験でケーブル本数、燃焼時間が定義されています。

       ① IEC60332-3-22 Category A
        非金属部体積:7L/m
        燃焼時間:40 分


       ② IEC60332-3-23 Category B
        非金属部体積:3.5 L/m
        燃焼時間:40 分


       ③ IEC60332-3-24 Category C
        非金属部体積 1.5L/m
        燃焼時間:20 分
        ケーブル外径:Φ12mm以下


       ④ IEC60332-3-25 Category D
        非金属部体積 0.5L/m
        燃焼時間:20 分  
        ケーブル外径:Φ12mm以上

【判定基準】:自然消火後、ケーブル下端から測定して 2.5m 以上灰化していないこと。(図2.1-2 参照)

図2.1-2 IEC 60332-3: 垂直トレイ燃焼試験

参考として、ÖLFLEX®ケーブルに最も頻繁に実施される試験は、IEC 60332-3-24 Category Cになります。
IEC 60332-3-22 Category Aは、石油掘削装置や船舶など海事アプリケーション向けのÖLFLEX®ハロゲンフリーケーブルや、ÖLFLEX® PETRO C HFFR、ÖLFLEX® HEAT 125で実施されています。

(3) IEC 60331: IEC耐火試験

難燃レベルを対象としたIEC 60332-1-2及びIEC 60332-3とは異なり、火災が発生した際のケーブルの耐火性能と電気性能を評価する試験です。

【試験資料】:1200mm×1本(水平設置)
【燃焼時間】:90分
【冷却時間】:15分
【判定基準】:ショートすることなく電気伝導し続けること。(図2.1-3参照)

図2.1-3 IEC 60331: IEC耐火試験

一般的に、特殊な難燃性ガラスあるいは個々のコアとケーブル束全体を囲むマイカラッピングを施したケーブルや電線がこの試験を実施します。

LAPP製品では、耐火ケーブル、光ファイバーケーブルで実施されています。